アッサラーム夜想曲
幾千夜に捧ぐ恋歌 - 8 -
性急な手つきで下履きを脱がされた。咄嗟に拒めなかったが、むきだしになった下肢に手が触れると、急速に理性を呼び戻された。
「さ、さすがに、それは」
尻で後ろへさがろうとすると、真剣な瞳に縫い留められた。
「コーキに触れたい」
力なく垂れた中心に指が触れて、光希は慄 いた。逃げようとする躰を、ジュリアスは両手で掴んで容赦なく寝台の中央に戻す。股間に顔を沈めると、躊躇もなく性器に舌を這わせてきた。
「嘘ッ」
年端もゆかぬ美しい少年が、いやらしい舌遣いで光希を高めてくる。
「やめて」
躰をひねって逃げようとしたら、性器を甘噛みされた。急所に歯を立てられる恐怖に、身動きができなくなる。
「駄目だってば、もう、ちょっとッ」
切羽詰まった様子を、今度はジュリアスが上目遣いに見あげている。感じいる光希の痴態を眺めながら、強く屹立を吸いあげた。
「あぁ!」
腰を震わせている間も、ジュリアスは吸飲をやめようとしない。精管から迸 る雫を、喉を鳴らして貪欲に嚥下していく。
「……もっと欲しい」
天使めいた少年が口元を手で拭いながら、頬を上気させて呟いた。
幼くも壮絶な色香と淫靡さに、光希は目眩を覚えた。夢と現 の区別がつかなくなる。匂いも熱も感触も、あまりにも現実的すぎる。
(――ありえない。これが夢じゃないなら、まだ十三歳の子供に俺……)
得体の知れぬ恐怖に駆られて、うつ伏せになって逃げようとすると、ジュリアスがのしかかってきた。
「駄目!」
尻のあわいを指でなぞられ、光希は慄 いた。宥めるように、ジュリアスは背中に啄むようなキスの雨を降らせる。
「ん……」
うつ伏せの状態で天鵞絨 のような唇の感触を追っていると、今自分に触れているのは大人のジュリアスなのだと錯覚しそうになる。
彼が大人でも子供でも……どうせ夢なのだから奔放に振る舞っても構わないではないか? 天秤にかけられた理性と誘惑が、激しくせめぎあった。
「こんなに綺麗な肌、見たことがない……柔らかくて、手に吸いつくよう。甘くて、いい匂いがする」
尻たぶを掴む手に力がこめられた。慌てる光希を押さえつけて、ジュリアスは強引に親指で尻穴を割拡げると、すっと通った鼻梁を尻の間に埋めた。
「ぁ、んッ」
優しく舌で突かれて、光希の腰も声も跳ねあがった。這って逃げようとすると、強い力で腰を掴まれる。
「貴方は、こんなに甘い声を、他の誰かに聞かせたのですか?」
「ジュリだけだって……んぅ」
項をきつく吸われて、鋭い官能に貫かれた。本当に? 耳に囁かれると、心臓がぎゅっと鷲掴まれたように甘く痛んだ。
「腰をあげて……」
迷っていると、蝶を針で縫い留めるように、寝台に強く躰を押しつけられた。
「私だけに、肌を許してくれるのでしょう?」
「そうだけど……」
「貴方が欲しい。お願いです、どうか応えてください」
どこか不安そうに請われて、光希はおずおずと膝をついて、腰をあげた。顔は伏せた状態で、下肢を高くあげる。
あらぬところに息がかかり、甘い刺激を予感して身体は勝手に揺れた。
「ぁ……っ」
年端もいかない少年に、なんという真似を――幽 かに残った理性が囁くが、尻たぶを揉みこまれると、だらしのない声が喉から迸った。ぬかるんだ入り口を、熱い舌がなぞりあげる。
「だめっ」
土壇場で理性が目覚め、腰を引かせようとすると、ジュリアスは叱るように舌で深く穿った。
「あふッ」
激しい抜き差しで、後孔を犯される。じゅぷっと、濡れた音が弾けて、光希は全身を赤く染めた。
これが初めての経験であるはずなのに、少年は恐れも躊躇もなく、光希の躰に舌で触れてくる。
「あぁッ! あ、あ、はぁッ、ん」
幼くてもジュリアスは情熱的だ。後孔を舌で解しながら、反応し始めている光希の中心に指を這わせる。
全身全霊をかけた容赦のない愛撫に、光希の心と躰は蜂蜜のように蕩けていった。
受け入れる準備が整うと仰向きにされて、膝裏に腕を入れられた。見つめあったまま、つぷりと熱塊が押し入ってくる。
「熱い……コーキのなか、すごく私を締めつけて」
光希が手を伸ばすと、意図を察したようにジュリアスは躰を倒した。欲するままに唇をあわせる。
キスをするうちに、慎重な腰遣いは荒々しいものへと変わり、光希もほっそりした背中に両腕を回してしがみついた。
腰のぶつかる音は烈しさを増して、結合部からは、ぱっちゅんぱっちゅん、信じられないほど淫靡な粘着音が聴こえてくる。二人ともしっとり汗をかきながら、荒い息遣いが秘めやかな寝室に充満していく。
「暖かい……コーキの腕に抱きしめられて、こちらも……私をきつく抱きしめてくれる」
ジュリアスは潤んだ瞳で囁くと、腰を突きあげた。
「んぁッ」
撥ねる身体を舐めるように見おろしたジュリアスは、光希の右足を持ちあげると、身体を横に傾けて深く貫いた。
「あぁっ、ふッ、ン」
声が止まらない。光希の感じるところを探るように、緩急をつけて腰を振られる。初めてとは思えぬ絶妙な腰遣いに、啼かれて蕩かされてしまう。
「あぁぁんッ」
痼 った乳首をぢゅうっと吸われ、びくびくと腰が撥ねた。ジュリアスは熱に浮かされたようにむしゃぶりつきながら、いやらしく胸を揉みしだき、突起を指で弾いたりしている。
「んぅッ、ふっ、あぁッ」
甘噛みされて舐 られて、淫らな愛撫に翻弄されながら、灼熱の肉棒に貫かれる。
「っ、も……でちゃぅッ」
「もう少しだけ……っ」
切羽詰まった表情を見て、ジュリアスは腰遣いを緩めた。抽挿の合間に、汗のしたたる首筋、鎖骨、胸、腹に舌を這わせる。もどかしいほど丁寧な愛撫を繰り返して、光希の欲望を煽りたてる。
我慢できずに、光希の方から腰を揺らすと、ジュリアスは表情を綻ばせた。
「っ、はぁ……かわいい人……私で、気持ちいいのですよね?」
光希は羞恥に紅く染まった顔を、ふぃっと逸した。
「あぁ、コーキ! こんな幸せがあるだなんて」
信じられない、そう呟きながら、ジュリアスは自身をぎりぎりまで引き抜くと、一気に光希を貫いた。
「んぁあぁぁッ」
強烈な快感が爪先から、頭の天辺まで駆け抜けていった。甘い刺激にもだえる光希を引き寄せ、ジュリアスは何度も穿つ。
「あ、あ、あぁッ、んっ……はぁっ」
幼いながらも、細く引き締まった裸体は美しい。
仰向けになった光希は、腰を打ちつけてくる躰に手を伸ばした。褐色の肌は熱く、天鵞絨 のようになめらかだ。うっすら割れた腹筋を指でなぞると、ジュリアスは艶っぽい呻き声を漏らした。天使のように美しい顔立ちをしているのに、欲を滾 らせた男の瞳をしている。
「あ、んぁッ!」
熱い杭に前立腺を刺激されて、光希は仰け反った。うねる粘膜に締めつけられ、ジュリアスも顔を歪める。
快感の虜 になって、共に高みを目指していく。
絹をきつく握りしめ、快感に耐える光希の胸に、ジュリアスは指を這わせた。
「あ……っ」
胸の先端を指の腹で愛撫されて、光希は身悶えた。もう、我慢できそうにない。放熱の欲に支配されていると、唇を割って、指がもぐりこんできた。
「……ッ……このまま、貴方のなかで果てたい」
口内を探る指に舌を絡ませて、光希はジュリアスを見つめた。目をあわせた途端に、容赦のない律動が始まった。
「んぁッ!!」
躰の深いところを灼熱の焔に撹拌 され、媚肉が淫らな水音を立てながら、蜂蜜のように蕩けていく。
狂おしいほど突きあげながら、美しい捕喰者が光希を見ている。
「あぅッ、ぁ、んぁっ!」
足の指先をきゅっと丸めて、光希は背を弓なりにしならせた。視界が真っ白に燃えあがり、星が飛び散る。
達した衝撃できつく喰 み締めてしまい、ジュリアスも極めた。
「は……っ」
艶めいた吐息をこぼしながら、熱塊をぶるりと震わせ、熱い飛沫を媚肉に叩きつける。身も心も焔に炙られたように燃えあがり、光希の全身は妖しく波打った。
吐精は断続的に続き、細くしなやかな指に扱かれる度に、ぴゅっぴゅっ……と細かな飛沫を散らした。
放熱の余韻に浸っていると、熱い掌に両頬を包まれた。達したばかりなのに、下肢を開かれる。唇を貪られながら、ぐんっと突きあげられた。
「んぁッ! ……僕、もう」
「……もっと、貴方を感じていたい」
殆ど透明な精を涙のように散らしながら、光希は潤んだ瞳で幼い恋人を見つめた。
ジュリアスは、黒髪を優しくかきあげながら力強く突きあげた。
「さ、さすがに、それは」
尻で後ろへさがろうとすると、真剣な瞳に縫い留められた。
「コーキに触れたい」
力なく垂れた中心に指が触れて、光希は
「嘘ッ」
年端もゆかぬ美しい少年が、いやらしい舌遣いで光希を高めてくる。
「やめて」
躰をひねって逃げようとしたら、性器を甘噛みされた。急所に歯を立てられる恐怖に、身動きができなくなる。
「駄目だってば、もう、ちょっとッ」
切羽詰まった様子を、今度はジュリアスが上目遣いに見あげている。感じいる光希の痴態を眺めながら、強く屹立を吸いあげた。
「あぁ!」
腰を震わせている間も、ジュリアスは吸飲をやめようとしない。精管から
「……もっと欲しい」
天使めいた少年が口元を手で拭いながら、頬を上気させて呟いた。
幼くも壮絶な色香と淫靡さに、光希は目眩を覚えた。夢と
(――ありえない。これが夢じゃないなら、まだ十三歳の子供に俺……)
得体の知れぬ恐怖に駆られて、うつ伏せになって逃げようとすると、ジュリアスがのしかかってきた。
「駄目!」
尻のあわいを指でなぞられ、光希は
「ん……」
うつ伏せの状態で
彼が大人でも子供でも……どうせ夢なのだから奔放に振る舞っても構わないではないか? 天秤にかけられた理性と誘惑が、激しくせめぎあった。
「こんなに綺麗な肌、見たことがない……柔らかくて、手に吸いつくよう。甘くて、いい匂いがする」
尻たぶを掴む手に力がこめられた。慌てる光希を押さえつけて、ジュリアスは強引に親指で尻穴を割拡げると、すっと通った鼻梁を尻の間に埋めた。
「ぁ、んッ」
優しく舌で突かれて、光希の腰も声も跳ねあがった。這って逃げようとすると、強い力で腰を掴まれる。
「貴方は、こんなに甘い声を、他の誰かに聞かせたのですか?」
「ジュリだけだって……んぅ」
項をきつく吸われて、鋭い官能に貫かれた。本当に? 耳に囁かれると、心臓がぎゅっと鷲掴まれたように甘く痛んだ。
「腰をあげて……」
迷っていると、蝶を針で縫い留めるように、寝台に強く躰を押しつけられた。
「私だけに、肌を許してくれるのでしょう?」
「そうだけど……」
「貴方が欲しい。お願いです、どうか応えてください」
どこか不安そうに請われて、光希はおずおずと膝をついて、腰をあげた。顔は伏せた状態で、下肢を高くあげる。
あらぬところに息がかかり、甘い刺激を予感して身体は勝手に揺れた。
「ぁ……っ」
年端もいかない少年に、なんという真似を――
「だめっ」
土壇場で理性が目覚め、腰を引かせようとすると、ジュリアスは叱るように舌で深く穿った。
「あふッ」
激しい抜き差しで、後孔を犯される。じゅぷっと、濡れた音が弾けて、光希は全身を赤く染めた。
これが初めての経験であるはずなのに、少年は恐れも躊躇もなく、光希の躰に舌で触れてくる。
「あぁッ! あ、あ、はぁッ、ん」
幼くてもジュリアスは情熱的だ。後孔を舌で解しながら、反応し始めている光希の中心に指を這わせる。
全身全霊をかけた容赦のない愛撫に、光希の心と躰は蜂蜜のように蕩けていった。
受け入れる準備が整うと仰向きにされて、膝裏に腕を入れられた。見つめあったまま、つぷりと熱塊が押し入ってくる。
「熱い……コーキのなか、すごく私を締めつけて」
光希が手を伸ばすと、意図を察したようにジュリアスは躰を倒した。欲するままに唇をあわせる。
キスをするうちに、慎重な腰遣いは荒々しいものへと変わり、光希もほっそりした背中に両腕を回してしがみついた。
腰のぶつかる音は烈しさを増して、結合部からは、ぱっちゅんぱっちゅん、信じられないほど淫靡な粘着音が聴こえてくる。二人ともしっとり汗をかきながら、荒い息遣いが秘めやかな寝室に充満していく。
「暖かい……コーキの腕に抱きしめられて、こちらも……私をきつく抱きしめてくれる」
ジュリアスは潤んだ瞳で囁くと、腰を突きあげた。
「んぁッ」
撥ねる身体を舐めるように見おろしたジュリアスは、光希の右足を持ちあげると、身体を横に傾けて深く貫いた。
「あぁっ、ふッ、ン」
声が止まらない。光希の感じるところを探るように、緩急をつけて腰を振られる。初めてとは思えぬ絶妙な腰遣いに、啼かれて蕩かされてしまう。
「あぁぁんッ」
「んぅッ、ふっ、あぁッ」
甘噛みされて
「っ、も……でちゃぅッ」
「もう少しだけ……っ」
切羽詰まった表情を見て、ジュリアスは腰遣いを緩めた。抽挿の合間に、汗のしたたる首筋、鎖骨、胸、腹に舌を這わせる。もどかしいほど丁寧な愛撫を繰り返して、光希の欲望を煽りたてる。
我慢できずに、光希の方から腰を揺らすと、ジュリアスは表情を綻ばせた。
「っ、はぁ……かわいい人……私で、気持ちいいのですよね?」
光希は羞恥に紅く染まった顔を、ふぃっと逸した。
「あぁ、コーキ! こんな幸せがあるだなんて」
信じられない、そう呟きながら、ジュリアスは自身をぎりぎりまで引き抜くと、一気に光希を貫いた。
「んぁあぁぁッ」
強烈な快感が爪先から、頭の天辺まで駆け抜けていった。甘い刺激にもだえる光希を引き寄せ、ジュリアスは何度も穿つ。
「あ、あ、あぁッ、んっ……はぁっ」
幼いながらも、細く引き締まった裸体は美しい。
仰向けになった光希は、腰を打ちつけてくる躰に手を伸ばした。褐色の肌は熱く、
「あ、んぁッ!」
熱い杭に前立腺を刺激されて、光希は仰け反った。うねる粘膜に締めつけられ、ジュリアスも顔を歪める。
快感の
絹をきつく握りしめ、快感に耐える光希の胸に、ジュリアスは指を這わせた。
「あ……っ」
胸の先端を指の腹で愛撫されて、光希は身悶えた。もう、我慢できそうにない。放熱の欲に支配されていると、唇を割って、指がもぐりこんできた。
「……ッ……このまま、貴方のなかで果てたい」
口内を探る指に舌を絡ませて、光希はジュリアスを見つめた。目をあわせた途端に、容赦のない律動が始まった。
「んぁッ!!」
躰の深いところを灼熱の焔に
狂おしいほど突きあげながら、美しい捕喰者が光希を見ている。
「あぅッ、ぁ、んぁっ!」
足の指先をきゅっと丸めて、光希は背を弓なりにしならせた。視界が真っ白に燃えあがり、星が飛び散る。
達した衝撃できつく
「は……っ」
艶めいた吐息をこぼしながら、熱塊をぶるりと震わせ、熱い飛沫を媚肉に叩きつける。身も心も焔に炙られたように燃えあがり、光希の全身は妖しく波打った。
吐精は断続的に続き、細くしなやかな指に扱かれる度に、ぴゅっぴゅっ……と細かな飛沫を散らした。
放熱の余韻に浸っていると、熱い掌に両頬を包まれた。達したばかりなのに、下肢を開かれる。唇を貪られながら、ぐんっと突きあげられた。
「んぁッ! ……僕、もう」
「……もっと、貴方を感じていたい」
殆ど透明な精を涙のように散らしながら、光希は潤んだ瞳で幼い恋人を見つめた。
ジュリアスは、黒髪を優しくかきあげながら力強く突きあげた。