超B(L)級 ゾンBL - 君が美味しそう…これって○○? -

2章:エナジー・ドリンク - 4 -

 眠っていた広海は、(かす)かな(うめ)き声に目を醒ました。
 隣を見ると、レオは躰を折り曲げ、苦しげな様子でうなされていた。
「……レオ?」
 顔を覗きこむと、きつく眉を寄せていて、悪夢にうなされているというよりは、苦痛に耐えているように見える。
「大丈夫ですか?」
 起こした方がいいと思い肩を揺すると、レオは唐突に(まぶた)を持ちあげた。暗闇のなか、金緑(きんりょく)(かがや)虹彩(こうさい)が広海を(とら)えた。
「……レオ?」
 超俗(ちょうぞく)した神秘的な(ひとみ)()抜かれて、広海は正体不明の戦慄(せんりつ)に駆られた。
 本能的に離れようとしたが、素早く手を引っ張られ、ベッドの上に押し倒された。スプリングが(きし)んで、躰が軽く()ねる。
 慌てて起きあがろうとするが、強い力で押さえつけられた。(かつ)える金緑(きんりょく)(ひとみ)()われる――そう思った次の瞬間、唇を奪われた。
「っ!」
 腕を突きだして離れようとするが、びくともしない。悪魔に()かれたように、唇を()み、舌を(から)めてくる。強引で性急なキスなのに、躰の芯が甘く(しび)れた。
 躰をひねってレオのしたから這いでようとすれば、逃さぬとばかりに背中から覆いかぶさられた。
「ぁっ、レオ! やめて……っ」
 (うなじ)に甘く歯を立てられ、広海は(すす)り泣くような悲鳴をあげた。腕を振って暴れると、両手首を頭上で一つにまとめられ、バスローブを破る勢いで半裸(はんら)に剥かれた。
「嘘っ」
 欲情しきった金緑(きんりょく)(ひとみ)が、広海の肌に注がれる。まるで焔だ。ちりっと肌が焦げつくように感じられた。
「……レオ?」
 自分でも聞いたことがないほど、頼りなげな声だった。
 頬を上気させ、黒い(ひとみ)を潤ませている広海を、レオは喰い入るように見つめている。つと手を()ばし、汗ばんだ肌に掌をすべらせた。
 思いがけない刺激に、広海の腰が()ねる。レオは両手首をシーツに押さえつけたまま、大きく息を(あえ)がせる胸に顔を近づけた。吐息が触れたと思ったら、ごくそっと、乳輪を舐められた。
「ッ⁉」
 びくんっと全身が波打ったが、レオの拘束(こうそく)は緩まない。朱く尖る突起を唇で挟みこみ、ちゅうっと吸いあげた。
「あぁッ」
 狂気の沙汰だ。
 これまで意識したこともない器官が、(はげ)しく性感帯のように感じる。感覚を遮断しようと試みるが、(あらが)(がた)い快感に貫かれた。
「何だこれ……すげぇ、いい匂い……」
 恍惚(こうこつ)の吐息をこぼして、レオは飽かず舐めしゃぶる。
 声を抑えきれなくなり、広海が乱れるほどにレオの舌使いはいやらしく、激しさを増した。
「あ、あぁ……ッ……ふぁ、ン……ッ」
 腰が(うず)く。熱が(たぎ)る。逃げたいけれど、逃してくれない。
笑止千万。乳首から、熱いなにか(・・・)(ほとばし)ろうとしている。突きあげるような快楽。射精感にも似た未知の感覚に襲われ、広海は混乱の極致(きょくち)(おちい)った。
「うぁ、なんか変っ! やめて……レオッ!」
 ぢゅぅっと強く吸いあげられ、強烈な快感が全身を(はし)り抜けた。
「あぁ、んッ!」
 叫ぶと同時に、どぴゅっ、白いものが乳頭から噴きあがった。
「は……信じらんねぇ、甘いんだけど」
 唇の端に付着したそれを、(なま)めかしく舌で舐めとりながら、レオは手を()ばしてくる。広海が両腕で自分を守るように、ぎゅっと躰を抱きしめると、今度は下着に手をかけた。
「あぁっ、やめてッ」
 半泣きで(ゆる)しを請えば、不服そうにしながらもレオは、その手を放した。
 けれども広海の混乱は極まり、ぽろっと涙が溢れた。
「え、な、何……? 俺の躰、どうなってんのっ?」
 乳首は正体不明の蜜で濡れそぼり、下肢もずきずきと痛いほどに(たかぶ)り、下着にはしたない()みを拡げてしまっている。
くぐもった嗚咽(おえつ)をもらす広海を、レオはぎゅっと抱きしめた。
「泣くなよ」
 火照った頬を大きな手で包みこみ、(なだ)めるように、ちゅっちゅっと顔にキスの雨を降らせる。
「え、な、なぁっ……乳首から変なのでた!」
「変なモンじゃねーよ……元気になる、滋養剤だろ」
 ちゅっちゅっとキスをしながら、レオは言葉を選んで言った。広海は眉をしかめ、唇を歪めた。
「じ、滋養剤って乳首からでんの?」
「でるんじゃね?」
「嘘だぁっ」
 ぐずり始める広海の髪を撫でながら、レオは、空いている片手でふくよかな腹の肉を揉みしだいた。
「すげぇ、手が沈むんだけど」
 広海は真っ赤になって、レオの手を掴んだ。
「揉まないでっ」
「ぷよぷよじゃねーか。何喰ったらこうなるんだ?」
「ぎゃあぁっ! 揉むなってば」
 羞恥(しゅうち)と悔しさで涙が溢れてくる。無神経さに腹が立って藻掻(もが)いて逃げようとすると、レオは機嫌をとろうとするように、頬や額にキスを繰り返した。
「泣くなよ。馬鹿にしたわけじゃねーし……触り心地いーと思うケド?」
そう言いながら、(たわむ)れのように、脂肪の乗った三段腹を揉みしだく。
「……ぷよぷよしやがって」
「揉むなぁ! うぅ、人が気にしてることを……酷い! もう離してくださいよぉ」
「ン、腹は揉まないから……」
 と、レオは股間に指をすべらせ、下着ごとむぎゅっと鷲掴(わしづか)んだ。
「ッ⁉」
「……こっちの滋養剤も飲ませて」
 広海は顔面蒼白になった。
「それ滋養剤じゃない、せっ、精液っ」
「知ってる。飲ませて」
「知ってたの⁉ 精液って飲むものじゃないッスよね⁉」
「滋養剤だから平気だし」
 広海は、耳がもげ落ちそうになった。
 一体レオはどうしてしまったんだ? クールで飄々(ひょうひょう)としている、あの神楽レオなのか?
「平気じゃない! ってか、滋養剤じゃねぇしっ! ちょ、うわぁっ!」
レオは、一瞬の隙を突いて広海の下着を奪うと、ぴょんっと飛びだした性器を、一切の躊躇(ちゅうちょ)なく握りしめた。親指の腹で、亀頭を丸く優しく擦りあげる。
「やぁ、んっ……ひぅ」
 先端から蜜を溢れさせて、びくびくと震える広海を、レオは満足そうに見つめた。
「子犬みてぇ……」
 恥ずかしくて、広海はぎゅっと目を(つむ)って脚を閉じようとした。が、レオは容赦なく割り開いた。しとどに濡れた性器が、丸見えになってしまう。
「ッ⁉」
 焦って手で隠そうとしたが、レオはその手ごと舐めあげ、広海が(ひる)んだ拍子に(くわ)えこんだ。
「ウソッ」
 広海は驚愕(きょうがく)に目を見開いた。
 あの神楽レオが、広海の広海を(くわ)えこんでいる!
 ()めさせようとしてレオの髪を掴むが、熱い口内で根本まで(しご)かれ、肉厚な舌で愛撫されると、ひとたまりもなかった。
「ひぁ……ッ……離して、レオっ! でちゃうからぁ」
 びくびくと()ねる広海の大腿(だいたい)をがっしり掴んで押し開き、舐めしゃぶる。強烈な悦楽に全身を貫かれ、広海は涙を散らした。
「だめ、マジで離してっ……レオっ‼」
 (くわ)えたまま、金緑(きんりょく)双眸(そうぼう)が広海を()る。だせよ。無言で訴えてくる。股間を(むさぼ)られ、身をくねらせる痴態(ちたい)をあますことなく見られている。
「うぅ、でちゃう、からぁ……ッ!」
 ぢゅぅっと強く吸われた瞬間、広海は()ぜた。背を弓なりにしならせ、全身を戦慄(わなな)かせる。びゅっびゅっと断続的に(ほとばし)る蜜を、レオは美味そうに(のど)を鳴らして飲み干していく。
「ロミ、ぁ、はぁ……ロミ……っ」
 うわごとのように呟きながら、最後の一滴までを(すす)りあげる様は、餓えた獣だ。
 壮絶な絶頂を極めて、広海は潤んだ(ひとみ)で、弱々しくレオを見つめることしかできなかった。
「はぁ、はぁ、はぁ……ぁっ⁉」
 無力でいると、いきなり脚をもちあげられ、股間のしたを熱い舌がすべった。
「ッ⁉」
 肛門を舐められている――頭の中が真っ白になった。
 信じられないが、股間でさらさらとした黒髪が揺れている。逃げる間もなく、(ふくろ)を吸われて、びくんっと腰が震えた。
「ぁっ、やだぁっ、うぅ、ぅっ……ふぁ……ッ」
 指が、ぐぐ……っともぐりこんでくる。広海が手で振り払おうとしても、レオは巧みに押さえつけて、後孔(あな)をべろりと舐めあげた。
「や、ぁっ!」
 広海がどれだけ(くび)を振って藻掻(もが)いても、ふりほどけない。震える性器を舐めあげ、舐めおろされ、陰嚢(いんのう)をしゃぶられて、敏感な後孔(あな)を舌に犯され、じゅるじゅると吸われてしまう。
「ぅ、んぁっ……や、嘘……そんな……っ」
 信じられないほど淫らな愛撫に、身も心も(とろ)かされてしまう。()ってはならぬ悦びに囚われ、目のなかに火花が飛んだ。
たっぷりしゃぶられた後、ちゅぼっ……淫靡(いんび)な水音を立てて舌は抜けた。広海の頬を、涙が伝い落ちた。
 どうしてこんなことを?
 理解できない。
 だが、否定しようにも躰は正直だ。
 全身を焔と高揚感とに包まれ、血潮が(みなぎ)り、脳髄(のうずい)まで溶けてしまいそうなほど気持ちいい……
 レオは放心状態の広海の両脇に手をいれて抱き起こし、あぐらをかいた自分の膝に(またが)らせた。
「何……?」
 レオは熱に(かげ)った(ひとみ)で広海を見つめたまま、(いき)()ったものを、広海のものとまとめて掴んだ。上下に(しご)かれて、広海は髪を振りたくって身悶(みもだ)えた。
「あぁっ! ダメ、離して……っ!」
 嫌といいつつ、その声は甘く、哀願の響きを帯びていた。弱々しく彼を遠ざけようとしながら、愛撫を悦んでしまっている。
 ぎらぎらした金緑(きんりょく)()抜かれ、ぞくっと震えが全身に(はし)った。心臓を鷲掴(わしづか)まれたような衝撃。
 うまく呼吸ができない。鼓動が強く()ねては止まり、また()ねて止まるを繰り返す。
「ゃ……んぅ――ッ」
 唇を塞がれて、抗議の声はくぐもった声に変わった。舌を(から)め捕られながら、逃げようのない追いうちをかけられ、二人の間を熱い飛沫(しぶき)が濡らしていく――
 ようやく満足したレオが躰を離した時、広海の意識は既に落ちていた。